「定期昇給」と「ベースアップ」

2013年11月5日
 

「定期昇給」と「ベースアップ」
定期昇給とは、「年に一度昇給」といった具合に、それぞれの企業等の取り決めにより定期的に昇給することを言います。そして、ベースアップのベースは、「賃金表」のことを指し、ベースアップとは、定期昇給の基礎となる、「賃金表」自体を改定することを言いますので、全体を押し上げる形となります。
定期昇給はベースアップの様に全体的な賃金の底上げにはつながりませんが、個別的には、賃金上昇につながり、生活設計等をするうえで重要な指数となります。

     
     
 

▼もう少し詳しく

 
 



●定期昇給しても人件費上昇は「0」の理屈   
  
定期昇給で人件費総額がどれぐらい上昇するかは会社経営にとって非常に重要な問題ですが、実は理屈の上では定期昇給による人件費の上昇は0となります。というのは、仮に20歳から60歳まで一人ずつ社員がいる会社(社員数40名)の定期昇給を一人1万円として、20歳の社員の給与を20万円とします。40人に1万円ずつ昇給しますから、40万円の原資が必要だと思われがちです。個人別でみると確かに1万円の昇給をしているのです。しかし会社全体では、昇給前も後も給与総額は1,640万円になります。去年も今年も20歳から60歳まで一人ずつ社員がいて各年齢の社員の給与は同じ(去年の60歳の人も今年60歳の人も給与は同じ60万円です)ですから、定期昇給による人件費の上昇は「0」となります。

   
       
 

●ベースアップは人件費総額を押し上げる   
 
  
物価が上昇して去年と同じ給与水準にすると実質的に給与が下ったようになってしまうとか、何らかの事情が有る場合には、給与水準の引上げが求められることになります。これがベースアップです。上記の会社の例でいけば、毎年1万円給与が上がるというルールの他に元々の給与自体を上げて、物価上昇事情を解消する操作をします。ベースアップは人件費の総額を押上げます。先程の例でベースアップを一人5,000円実施すると20万円の人件費上昇です。しかもベースアップは、昇給のルールの元になる給与を書換えることになります(60歳の給与は60万円+5,000円の605,000円へルールの元の給与を書換えてしまいます)から経営者は慎重になるのです。

   
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