団体交渉は要求実現のカギ

 

団体交渉は、労働者と使用者が自由な立場でものが言え、対等・平等な立場で交渉が保障された唯一の場です。そして、組合の要求を実現させる・組合員の権利を守る、大変重要な機会です
 
使用者は、労働者の個人的な交渉の申し込みに応じなくても構いません。しかし、労働組合からの団体交渉の申し入れは、拒否できません。団体交渉をいつ、どんな議題で開くかは、労働組合に与えられた権利であり、使用者には、団体交渉に応じる義務があり、正当な理由なくこれを拒否できないと労組法に定められています。
 
使用者が法的義務として団体交渉に応じなければならない事項を「義務的交渉事項」といいます。賃金、労働時間、昇格、昇進など、組合員の労働条件にかかわる問題は全て「義務的交渉事項」となります。
 

     
     
 

▼もう少し詳しく

 
 

●出来るだけ交渉事項にしたくない使用者側
 
使用者は、できるだけ労働組合と交渉せずに独断で物事を決めたがる風潮があります。「経営権や人事権は、管理運営事項(使用者権限)に該当するので、団体交渉での交渉事項に該当しない」と交渉事項の範囲を狭めようとするのもそのためです。しかし、経営権や人事権に属する問題でも、労働条件に影響を及ぼしたり、関連する場合は義務的交渉事項になります。そこが労使のせめぎ合いにもなるのです。
 

   
   【 事例】
 
有名な事例として、プロ野球選手会の団交拒否事件(東京高裁・H16・9・8)です。労働組合「日本プロ野球選手会」は、日本プロ野球組織(NPB)に対し、大阪近鉄バファローズとオリックスブルーウェーブとの球団統合に伴う問題について団体交渉を申し入れましたが、NBAは、「経営権の問題」として、これを拒否。しかし、裁判所は、「組合員の労働条件に係る部分は、義務的団体交渉事項に該当する」との判断を示しました。
   
       
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