月例賃金にこだわる

2014年1月17日
月例賃金にこだわる
        
     
  ■月例賃金とは
所定内賃金(基本給など)に通勤手当や扶養手当などの諸手当を含む毎月決まった額で支給される賃金のことを月例賃金といいます。
 
   

今春闘で、経団連は、6年ぶりに「ベースアップ(ベア)」を容認しました。しかし、「年収ベースで見た報酬の引き上げ」と定義し、「賞与のみならず、特定層の賃金水準の引き上げや諸手当の改定など多様な対応が考えられる」とし、「べースアップも選択肢の一つ」と各企業の支払い能力に基づき判断・決定する原則は揺るがないと横並びの賃上げは否定しました。

実際、賃上げに前向きな企業はあるものの、ベアに言及する企業は多くありまあせん。ベアの対象となる基本給は業績が悪化しても払い続けねばならず、退職金にも影響します。また、社会保険料などの応分負担もベースアップのマイナス材料となっています。また、収益が増えていく見通しがないとベアの対象にならない非正規雇用を増やして人件費抑制に安易に傾く恐れもあります。

しかし、連合は、 2014春季生活闘争のポイントは、すべての組合が月例賃金の引き上げにこだわること、そして、正規・非正規、組織・未組織、企業規模を超えて、すべての働く者の底上げ・格差是正をはかるための闘争とすることだと言っています。

月例賃金は労働者家計が生計費をまかない、将来設計を考える根幹です。特に「ベア」は賃金の底上げを図ります。一時金は、業績によって変動する上に産業・企業でばらつきが大きく、さらに、非正規労働者への波及力が弱く、最低賃金にも反映されません。

一時金を否定するということでなく、働く者の収入の根幹をなす月例賃金の引き上げにこだわることで、社会的相場を形成し、未組織労働者の賃金にも波及させ、すべての働くものの処遇改善の実現による公正で安心・安定的な社会の実現が不可欠です。「経済成長と整合ある所得向上が、最優先であり、それこそが今後に向けた重要なステップとなる。」と連合が示すように、今や非正規雇用が2000万人にも及び全雇用者の4割を占めている状況のなかで、GDPの約6割を占める個人消費を着実に回復させ、賃金デフレを起点とする悪循環から脱出するカギを握っているのです。

 
     
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