春闘とは。(内容変更・再掲載)

2015年1月30日

毎年、春にナショナルセンターを中心に労働組合が結集して、経営側に対して統一の賃上げ要求や労働条件の改善を求めて行なう取り組みのことを言います。産業別組合が中心の欧米とは違い、企業別組合中心の「日本独特のシステム」です。

1995年に8つの産業別組合が共闘して、統一賃金闘争を開始したのが春闘の始まりです。

現在の春闘の在り方については、様々な評価に分かれるところですが、日本の労働者の生活水準改善に大きく寄与したことは間違いない事実だと言えるでしょう。






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▼2015年は60回目の節目の年

今年(2015年)の春闘は、いわゆる春闘による賃金決定法式がスタートして60回目の節目の年です。春闘は、1955年に金属や化学など8つの産業別労働組合が結集し始まりました。そして、60~70年代にかけて、全国的な闘いへと大きく発展していきました。

▼企業別組合の弱点が浮彫りに

朝鮮戦争後の不況期、企業整備に伴う人員整理が実施され、労組の激しい解雇反対闘争が頻発しましたが、日本の労働組合は企業別労働組合が中心ということもあり、どうしても企業ごとの労働組合単位での闘争となり、なかなか良い結果がえられませんでした。

労働組合の強みは「数」です。それを同じ産業内で情報の共有や統一要求なしに、会社ごとにばらばらに闘争をしても、うまくいかないのは当然といえば当然です。企業別労働組合の弱点が浮き彫りになりました。

▼みんなで歩けば怖くない!

全国の労働組合が春の時期に一緒に闘うという統一闘争を組み、企業別組合の弱点を克服しようとする声があがるようになりました。「立ち上がれる単産が立ち上がり、産業別の統一ストライキを重点に闘うべきだ」という機運の高まりに賛同した炭労、 電産、 合化労連、 紙パ、全国金属、化学同盟、電機労連の8単産が賛同し、1955年、初の春闘が行われました。春闘推進のために「暗い夜道を一人で歩くのは不安だ。だから、みんなで手をつないで進めば、安心だ」という比喩がよく使われたといいます。

▼春闘の役割

春闘は、「春には賃金闘争」というルールを定着させ、全国の労働組合の統一闘争を作り上げました。

また、春闘で勝ち得た賃金相場が中小企業の労組や公務員労組の賃金闘争に大きな影響を与えてきました。

春闘は、労働組合が勝ち取った賃上げを地域の賃金相場に反映させることによって、労働組合のない職場の仲間のくらしを底上げする役割も果たしてきました。

▼春闘の役割は、終わったか?

成果主義等で春闘の役割は終わったという声も聞きますが、要求は、賃金に限るものではなく、医療・社会保障制度など多岐にわたり、春に全国の労働組合が統一して闘争をするということ自体に意味があります。

春闘によって、労働者・国民のくらしや職場は大きく改善しました。春闘が前進するなかで、「春になると賃金があがる」というルールを浸透させ、労働組合は、春闘をとおして、すべての仲間に人間らしく生活する権利があり、経営者には労働者のくらしを守る責任があることを知らしめたと言えます。

春闘は、労働組合が勝ち取った賃上げを地域の賃金相場に反映させることによって、労働組合のない職場の仲間のくらしを底上げするという大きな役割も担っており、非正規雇用が増加していくなかで春闘のもつ意義は大きいと考えます。

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